なんと無料です!都庁展望ロビーに昇ってみた。

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新宿に位置する都庁庁舎ビル、何やらガウディーの作品を連想させるようなこの建物の展望ロビーに昇ってみました。
なにを「おのぼりさん」みたいなと言われそうですが、数百メートルの高さからの景色を無料で眺められるというのはなかなかのお得感、何より東京スカイツリーのように順番待ちの列に並ぶ必要もまずありません。そう穴場ですよ。

私がこの都庁展望ロビーを訪れたのは2度目、2001年頃に一度来ていて、その時は建物が建設されてからおよそ10年程度、まだずいぶんと綺麗な頃でした。あれから15年、都庁が建設されてからおよそ25年後となる時期に再び私はこの場所に訪れたわけです。正直、何んとも年を感じます(笑)。

2001年に最初にこの場所を訪れたときは、あのアメリカ同時多発テロ事件の直後、世界貿易センタービルに旅客機が突っ込んだ事件発生からひと月と経っていない頃でした。日本国内にも何とも暗雲たる空気が立ち込めていて、本館の一階の入口には巨大な立て看板が「厳戒態勢中」と告げ、二人の警官が左右に分かれて立ち物々しく警備にあたっていたのを覚えています。このとき都庁第一本庁舎ビルの麓から展望ロビーはどのあたりだろうかと見上げてみたとき、なんとも言えない不安感が湧き出てきたのをまだ覚えていました。テレビで何度もリフレインされていたビルに旅客機が突っ込むシーン、あの生々しさがまだしっかりと脳裡に焼きついていた頃だったからです。

あの頃に比べるとやはり少々古ぼけた感がある建物の中に入ってみます。巨大な自動扉をくぐると外の喧騒からは逃れたものの、大きな吹き抜けとなっている館内では、ワイシャツにネクタイ姿の職員達が行き交い、諸届けに訪れた人々や物見ユウザンの観光客風の人々の声が大きな吹き抜けのホールの中に反響していました。

正面に設けられた案内板に目をやってみると、展望ロビーは北と南に分かれていて二ヶ所あるという事が分かり、階数にして45階それぞれ地上にして202メートルの高さまで専用のエレベーターで昇るとのことです。北と南の展望台は繋がっていないので、どちらの展望ロビーに行くのか、まず一階で決めなければなりません。もちろん両方に昇ってもOKです。何せ無料ですから。

南北どっちにしようかと考えますが、なんとなく南にすることとします。多分どちらかといわれれば圧倒的に南を選ぶ人の方が多いのではないかとなんとなく私は思いました。都庁に属する施設ですが、一階のエレベーターの乗り場前には、観光地のようにきちんと案内の人も立っています。

その日20人ほどが乗れるエレベーターは、平日の昼下がりに10人くらいが乗車している程度で、私の他はほとんどがおじいちゃん、おばあちゃん(笑)でした。

55秒でエレベーターは南展望室に到着しました。もちろん計っていたわけではなくパンフレットにそう記されていました。

ぜんぜん余談になるりますが、エレベーターに乗るとき常に頭をよぎる不安が私にはあります。それは、もし何らかの理由でこの箱を吊っているワイヤーが切このまま落ちたらまず助からないだろうなあなどといったことです。

実は以前に、エレベーターを点検する業者の人にエレベーターの落下について聞いてみた事があります。それによると、エレベーターには安全装置がついていて、万が一箱が落下するような事故があっても、箱についている爪のような物が即座に辺りの物に食い込んで、最悪でも宙ぶらりんで済むというような事でした。

そうか、落ちないで済むのかととりあえず安心はしたわけですが、高所恐怖症であり、元来ビビりの私はどうしてもその不安を拭い切れていません。

いずれにしましても、その日乗ったエレベーターは落ちることなく無事に展望ロビーへと到着しました(笑)。

ロビーの広さは大雑把に中学校の体育館のような広さに感じました。中央に喫茶コーナーがあり、天井高も充分で、明るく清潔感のあるスペースです。当然展望室であるので、壁には出来うる限り一杯に、まるでガリバーの生活する家のような大きな窓ガラス設けられ、エレベーターを降りた瞬間から上空200メートルからの都内の風景を目にする事が出来ます。

その日の都心は絶好の晴天で、遠くには富士山も顔を覗かせていました。またまた余談ですが、以前都庁が建設される計画が持ち上がった当初、建物の東側にあたる京王プラザホテルにある「富士の間」から、その部屋の売り物だった富士山の眺望が都庁の建物によって邪魔されて見えなくなってしまうという騒ぎがあったのを覚えています。今その部屋はどんな風になっているのでしょうか?「都庁の間」になっていれば面白いかななどと思いつきました。すみません、くだらない冗談です。

巨大なガラス窓に近づき、都庁から南側に広がる風景を覗き込んでみました。正直景色よりもものすごく怖いです、高所恐怖症の私はおもわず足が竦みます。

それでも何とか眺望に目をやると、あれほど大きいと思っていた眼下のいくつかの覚えのある建造物が、あたり前ながらミニチュアのように地面に広がっているのが見えます。地上での人の動きはもはや気にならない程度のノイズ、都心のビルの間を縦横無尽に縫って走る首都高速の立体道路が、まるでミ二チュアの建物の間を這いまわる大蛇のように見え隠れしていました。遠く東京湾上では黒い点と化したタンカーが水面に浮かび、その上空を羽田空港に離発着する旅客機がゆっくりと移動しています。あの飛行機が突如方向を変えてこの場所に突っ込んできたら、到底逃げる時間はないななどとまたくだらないことを考えてしまいました。

外を見渡すそれぞれの窓の上には、その窓から見える風景の写真が巨大なパネルになっていて、要所要所の建造物にはその名前が記入され、風景の案内板となっています。パネルは少し変色気味で、おそらくこの展望台が出来た当初からそこにある物らしく、実際の風景と比べると修整すべき点がたくさん見つかりました。もっとも昨今の都心のこの開発、建築のスピードでは、とてもパネルも追いついてはいけないでしょう。

しばらく景色を眺めた後、中央の喫茶コーナーでお茶でも飲もうかとかんがえました。しかし見渡してみると片隅に自動販売機があったので、節約の意味で缶コーヒーで済ませる事にしました。

ゴミ箱や、公衆電話の置かれた展望ロビーの片隅に腰を下ろし、缶コーヒーを飲みながら、間近に迫る都庁の北側の棟を眺めていました。すると突然、大きなカラスが風に煽られふらつきながらも、壁伝いに建物を昇ってゆき上空に飛び去って行きました。いったいカラスが何の理由で都庁の壁面をよじ登るように上がってくるのかは分かりませんが、はっきり言ってこれには驚きました。こんな高さまで自力で昇ってくる生物としてのパワー、昨今の知恵がついたカラスの進化を考えた時これではもはや人間はかなわないないのではないかとさえ考えました。

土産物を売るスペースもあります。いったいどんな物が売ってるのだろうかと覗いてみると、「TOKYO」と書かれたボールペンやクリアファイルなどのステーショナリーが豊富にあり、その中に混じって、キーホルダーや絵葉書などお約束の物も並べられ、壁には「江戸」などと大きくプリントされたTシャツが貼ってありました。相変わらずの外国人を当て込んだ品揃えでしょうが、もはや外国人はこんな品物には騙されませんし、興味も持たないでしょう。ebayを通じて10年以上海外の方との取り引きのキャリアを持つ私の経験から外国の方はもはや我々以上に日本を知っていたりします。この時点で4年後に東京オリンピックが開催されます。その時までにはもう少しまともな品ぞろえに変わればいいななどと余計なことを考えました。

昇ってきたエレベーターで、再び一階のロビーに戻ります。わずかまあ30分くらいの散策ではありましたが、降りた時にはなんとなくほっとしました。そもそも私は高いところが苦手なんです。苦手なのに地上200メートルまで登ってしまった自分をどうかと考えます(笑)

皆さんも新宿までおいでになる際はぜひ訪れてみてください。なんといっても、無料ですよ。


最後まで私の駄文にお付き合いいただき本当にありがとうございます。どう感謝したらいいか言い尽くせません。これからも頑張ってたくさんの文章を書き続けていきます。きっと何かしら興味を抱いていただけることもあるはずです。またお読みいただけるご縁があることを切に願っています。
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